第12期パーマカルチャー塾 デザインコース(第4回)

2010年6月5日(土)

講義『パーマカルチャーの倫理』
講師:設楽 清和

・人間として大切なこと。
・自分の中で持つ人間の行動規範及びあるべき姿。
・一定の方向性。(人間一人一人に倫理がなければ、社会から孤立の恐れ)
※日本では、戦前の「修身」のような強制的な意味合いの反動から、腫れ物に触れては
いけない雰囲気が強かった。 → 環境問題関連で使用され始めてから、見直されていく。
                 ↓
[万人に対しての人間の行動規範が根底にある=倫理] → 法律となる。
・倫理とは対をなすもの。
・集団または個人間の闘争を未然に防ぐための取り決め。
(国家機関等の多数による他者が決める)
大昔)自然の流れに従う
→ 現代)個人の自由を求めたがる
  → 時折自分の胸の内に働くのが倫理(自由と倫理は表裏一体の関係)
             ※自己に対する配慮(自分に対する接し方)=倫理

●権力(威圧的または支配的なイメージ)
・しかし始まりは、複数の人々との交流から
 → 互いの合意により作り出すもので、良いも悪いもなく、いつでも生じる
・ただし、権力は腐敗する(弱者による依存が原因 → 強制・支配が生まれる)

●倫理的なふるまい
・強者(=権力者)が、倫理を基に作られた法律に則って、自治を遂行していく
・自らを知る、形成する → 自己に対する配慮(自由・自立・自律)
               ※パーマカルチャーで必要とされているのではないか?

●社会構造について
・西洋社会 許し(違う価値観を受け入れる)、約束(一つの共通の目標像)
・日本      表面上、抑圧的に見られがち
 (ムラ社会)    生きる場所が与えられている
         "緩い"部分で人間がかみ合っている
 ※違った社会構造においては
  ・それぞれの文化または価値観を基準にした自分たちの行動
    →新旧それぞれの文化または価値観のぶつかり合い→合意形成に時間かかる

●地球に対する配慮
(「相手が望むことを理解し、その実現に手を添える」という気持ちから始まる)
・生命の存在と永続を末永く望むこと
・生命が生きやすい環境を作る
 (キレイに美しく保つ→生命がエネルギーに満ち溢れている)
                 ↓
   感動させてくれるもの 原風景(自然に恵まれた場所など)
              場面(映画など)
                 ↓
        [自身の手掛けるデザインを決定する]
 ※「地球=より良く豊かに育まれる場所」を目指す
                   例)宇宙飛行士→宗教家に転身することが多い


講義『自然に賦存するエネルギー』
講師:山田 貴宏

●自然に賦存するエネルギー......地球環境にあまねく存在するもの
(例)太陽光、重力、風力、潮力(=月の引力)、水力、地熱、石油、石炭、ガス、火力
原子力
※石炭(固体)→石油(液体)[運搬しやすいゆえ、1950年代のエネルギー革命で重宝]
ピークオイル......石油生産頭打ち
(将来的には、自然レベルに合わせた暮らし方に転換すべきでは?)
              ↓
電気(=自然に賦存するエネルギーから得られる)......一番使い勝手がいい

○身近なエネルギー......日常生活において、直接的または間接的に利用するエネルギー
(例)・人間、動物→徒歩、走行
・ガゾリン→自動車
・軽油→大型バス、トラック、トラクター、フォークリフト、気動車(鉄道)
・天然ガス→自動車、フォークリフト、風呂、湯沸かし器、コンロ、照明
      ストーブ
・電気→電車、自動車、照明、冷暖房、冷蔵庫、湯沸かし器、ウォシュレット
コンロ、ストーブ、掃除機、ドライヤー、扇風機、電話、テレビ、ラジオ
    パソコン

●「自然に賦存するエネルギー」としての利用
(例)・風呂、暖房...地熱、薪、メタンガス(牛糞等)
・調理...上記の他に、ソーラークッカー
・照明...採光(太陽光の採り入れ)、メタンガス、ろうそく
・涼房...日陰、緑化、打ち水、気化熱、屋根散水
・蓄冷...土壁、雪
・移動...徒歩、自転車、牛、馬、ソーラーカー
・非電化冷蔵庫の使用    ・掃除には箒を使用
・太陽光による電源→ソーラーパネル、ソーラーバック、電卓

※温室効果ガス25%削減は、家庭部門への圧力が強くなる

◎パーマカルチャー成立の鍵
 ...電気にどっぷり浸かった生活から、いかに転換させるか? いかに楽しくさせるか?
  (ただ、エコポイント目当ての家電製品等の短期の買い替えの目立つのは問題)
  ※火力・原子力発電...熱機関を冷却させないと爆発してしまう
   ・冷却水確保のため、沿岸での設置を余儀なくされる
   ・巨大ゆえ、システムダウンすれば、広範囲で停電の恐れ


デザインワーク
講師:山田 貴宏

場所の周囲を取り巻く資源の分析→関係性をつなげる→情報をデザイン化
→多くの人々と共有する

●図面と線を描く練習(EXPRESSING,DRAWING)
※まずはコピーする→繰り返し練習してみる→感性を高めていく
・手と脳は直結→自分の目指すデザインを考え、図面としての表現に必要
 (筆記具、定規、その他の道具→それぞれの種類と手の動きが鍵)
・筆先を見て描けば、形がぶれる
・全体をぼんやり見るようにして描けば、意外とキレイに描ける


6月6日(日)
作業手伝い 田んぼの代掻き(朝食前)

・場所    塾生田んぼ
(センターからJR藤野駅・藤野やまなみ温泉分岐手前右下まで徒歩6,7分)

・参加塾生  中村賢次 巻京子 井上果子 鈴木雄次 吉村泰生 土屋このみ 荒井慧
      八木聡美 原田哲志

4月24日土曜日の作業手伝い日に田起こしを済ませた田んぼへの代掻き作業。
1)田んぼ脇を流れる沢の源流に近い箇所から、ホースで水を引き入れる。
2)田んぼ取水口から、徐々に水を土に浸透していく。
3)水の広がりに合わせる形での作業。
半数...スコップでの土の掘り起こし
残り半数...足を使って水に浸透させた土をほぐして平らにする
(スコップと足それぞれの作業は、2人1組ずつ組み合わせて進めた方が妥当)
4)作業範囲を少しずつ広げ、一つの田んぼの代掻きを終わらせてゆく。

1ヶ月数週間後の田んぼは、土が固くなっており、代掻きは難攻。
半分近く進めたところで時間切れ終了となり、翌週13日日曜日の実習コース塾生による作業手伝いへと引き継がれることとなった。


6月6日(日)
                               
朝食
 [八丈島直送 アシタバの豆腐マヨ和え◎]
※その背景には知られざるストーリーがあった
・・・このアシタバの自生する山が、ごみの処分場になることが決まっているという、せつない現実である。
食べている物が育った場所、その背景まで味わっていただいた。

   午前 講義+観察実習   「 水 」           講師 神谷 博 
   朝露・もや・雨など分けてみるとバラバラだが、みんな同じもの「水」  水系デザイン研究室にて様々な活動
                             法政大学兼任講師    


雨と水循環
 色々な角度・スケールからの図を用いての説明
・一番大きい地球水循環
  太陽からの距離により、たまたま良い環境に地球が存在できている。
  隕石や、もともと地球の中にあった水もある。
  動くスピードは場所により様々。
・地形から見た雨水循環
  大きな循環の中で、私たちが目に見える表に出ている水はほんのわずか。
・建築を中心とした雨水循環
   雨が降り、地面・植物・海へ、それらからの蒸発散が雲になり、またどこからともなく雨が降る。その様な中に人間も暮らしていて、その体内にも水循環がある。
   本来の敷地は雨水をかりて、その場で大気・大地へかえしていたが、今はほとんど
下水道などで、敷地の外へ流してしまっている。雨水はほとんど利用していない。
本来の姿にある様に私たちも雨水をかりて、かえすという感覚をもつ必要がある。
                  (プリント 雨の建築学 右隣の図 参照)
樹木もその周囲で自分の環境を守っている。


  様々な場所での水利用
 ・ 樹環流(枝葉で集めた水が木の幹を通って根元まで運ばれる)から水をとる様子。
・ アメリカ ニューヨークの木製タンク
・ 地中海 アルベルベッドの雨水貯留層
・ 日本のため池  きれいな池と汚い池
・ 富士山の伏流水による憩いの場 三島(例:柿田川の湧水)
グランドワークトラスト(イギリスからきたもの。住民・企業・行政の三者が協力して、地域の環境を改善していこうという活動)による
・ 平安京 盆地ゆえ水が豊かであり、湧水の池が多かった。特に庭園への利用。
・ 湧水・井戸水の利用 酒どころ(伏見の女酒 灘の男酒)
・ 小金井の環境住宅 雨水ビオトープ  土壌浄化法(ビールケース用いて安く)
・ 水琴窟 屋根→水→音 楽しく、遊びまじえて
・ ペットボトルで泥水を飲み水にする方法
・ 雨水を洗濯水に(川の水より雨水はきれい)
・ 三浦の修道院 神谷さん建築に携わった。
                  などなど多数紹介していただきました。


水みちを探す (井戸を掘る場所の目安、畑のなかでの適地適作の目安になったり)

   ハンガーでダウジング用品を作り、外へ~
(作り方)①クリーニング店使用の鉄製の針金のハンガーを半分に切る。
  ②針金を覆うビニールを剥いで、直角二等辺状に曲げる。
  (方法) ①それぞれの直角二等辺状の針金を、両手で軽く直角に握り、針先を前へ向けて、ゆっくり歩く。
       ②歩く道の上り下り関係なしに、針金を直角に保つ。

理由はともあれ、何かに反応している。自分以外の力が働くのを感じた!
 特に反応が強かったのは、急な坂道と篠原排水池近くの広場(ここは山のどん詰まり、土砂だまり、水がたまりやすい場所ですね、と神谷さん。ここで全員が体験できた。)
※反応の強さの度合いによっては、針金の回転もあり得るとのこと。
※ダウンジング以外の方法は航空写真。湿気部分の筋が見えるとのこと。

  午後 講義   「 倫理 」              講師 設楽 清和

1 自己に対する配慮
2 地球に対する配慮
3 人に対する配慮
   その人それぞれの文化がある。それは多種多様であり、共通する部分もある。
   ・人間が望むものは何か?
    参考 マズロー欲求の5段階 ⑤ 自己実現・・・成果、社会の中での居場所
                  ④ 自我(認知)・・・存在、自由
                  ③ 親和・・・人との共有、調和
                  ② 安全・・・安心
                  ① 生理・・・生存、食べる、健康   
     楽しさ、安らぎ、愛、幸せ これらは相対的なもので、それぞれの段階で
                  あるものかもしれない。
   ・自己超越(自己実現の先にあるものじゃないか。↑はこれのためのエンジン)
       ひとつの文化(ひとりひとりを超えた)を創っていくこと。
       「永続可能性」 ~あまねく幸せ~
         自分の死を超えて存在する。次の世代もその次も・・・
                       ※小林 秀雄 著 「無常ということ」
    ・どうしたら自分を超えるものと一体化できるか?
          永続性と繋がるか?

三保谷さんより
          自然、子供、国外、自分以外の事を我がことの様に思えば、意識が自分を超えて広がってゆく。自分のした事が空間、時間を超えてゆく。その意見を共有し、多くの人がそう思えば、永続可能性に繋がるんじゃないか。(お~!と拍手おこる)
       
       自分は何ができるのか、ひとりひとりが参加することが大切。
・文化作りとは?
難しいことではなく、日常を創っていくということではないか。
                       (生活習慣としての実感)
      伝統文化を受け継いで、さらに新しく繋げていく。
      単純に自分がいいと思うことをやり、良かったら共有していく。
       創発の行為
→全体と個との相互作用が繰り返されること
       労働・仕事・活動の中の"仕事"によって日々を成り立たせること。
(一口に人に対する配慮と言っても深~い。)


4 余剰物の共有
    ・不要物と余剰物は違う。
     (自分で使い切れない流通品が溢れており、流通品全てが余剰物という見方は、ある意味で正しい)
    ・経済の問題、人間関係のあり方が関わっている。
     キーワードは"人間社会を豊かにしているか"
     現代は貨幣社会 流通の中に出回っているのは、余剰物ではなくお金を得るための物という感じ。お金は腐らないがゆえに、溜め込んでしまったりして、豊かさから、遠のいているのではないか。
    ・設楽さんの訪れた"市"
     農・狩猟・牧畜の人達が集まり、全部が物々交換されていた。
そこには、単純に自分にないものがあり、他の人が欲しがるものがあり、価値は相手が決めてくれる。
      人間が生きていくために必要なもの
        ・ 仕事によってつくりだすもの
        ・ 自然がつくり出したもの
      そういうものは不思議と自分だけで独占したくない、共有したいと思うようになる。
                    ↑
     パーマカルチャーにおいて    私がしていることはこれぽっちで多くは
        農業する意味       与えられているという感覚に気付く。
     プラス "一姓"・・・自分自身に与えられた能力
     それらのものを他へ与える ~ 喜びが生まれる ~ 豊かな社会

以後

演劇づくり →  振り返り

濃い第四回でした。

パーマカルチャー塾 デザインコース 第3回
2010年5月8日(土)
記録:荒井 慧
講師:田畑 伊織先生(自然インタープリター)
1.デザインコース第2回目のレビュー発表
井上さん、八木さんによるデザインコース第2回目のまとめ
□パーマカルチャーの基礎
パーマカルチャーの基礎となるものは、
(1)感性(2)伝統文化(3)科学である。
(1)感性
常識にとらわれず、自然=Realityを見て、感性を取り戻す。
(2)伝統文化
現在、人々はお金を得るための労働を重視しているため、
伝統文化がシステムとして維持され、継承されることが困難になっている。
(3)科学
科学を通じ、自然・文化をより予測可能にし、安心へと導く。
□土壌について
・農業を学ぶということ
土の構造を知る事。
・土のしくみを考える
土を見て行く場合、まずは「シンプルに、おおまかに」見ていくことが大切。
・遷移について
土壌は微生物や植物の作用により、段々と形成されていく。
裸地→地衣・コケ類の浸出→草原→陽樹林→陽・陰樹混合林
・土壌の構造
良い土壌は団粒構造になっている。
・土壌をチェック
農園近辺の土を2人ずつ別れてph、微生物をチェックする。
詳しくは、デザインコース第2回まとめを参照。
□講義「自然観察の方法 自然の見方」
・目的
自然をマクロに捉え、感覚や視点などをその土地に合わせる。
直接パーマカルチャー結びつくものではないが、そのベースになるものを理解する。
・木漏れ日探し
各自、A4 サイズの白い紙を持ち、木漏れ日を探す。
木漏れ日を探すポイントは、ゆっくりと歩くこと。
自然を見たり感じたりする時も同じように、歩くスピードを意識して自然観察を行う。
・遊べる草を探す
ヤエグムラ、カラムシを服にくっつける。
たんぽぽの茎や細長い草などで草笛遊び。
・落葉樹、常緑樹の説明
冬になると古くなった葉を落とす木のことを「落葉樹」
年間を通しての葉をつけている木のことを「常緑樹」
「常緑広葉樹」「常緑針葉樹」「落葉広葉樹」とあるが
「落葉針葉樹」は自然の中でも極わずかしかない。
(日本ではカラマツなど)
・常緑針葉樹 もみの木
もみの木は葉っぱの先っぽがピースをしていてのが特徴。
若いもみの木は、下から節を数えていくと年齢を知ることができる。
・日本の気候について
日本は温度と水に恵まれており、ほったらかしにしておくと必ず植物が生え、
やがて森になる。
日本は南北に 2000km の広がりがあり、中国やアメリカに匹敵をする。
それだけの広がりがありながら砂漠が少ない。
・杉と檜の見分け方

とげとげの葉っぱで、葉のねじれを戻していくと刺が3本ある。
木編に刺3本で「杉」という漢字になる。
檜、サワラ
葉っぱの裏に模様があり、アルファベットの y になっている。サワラは h で
「卑猥な檜、サワラないで H」と憶える。
・形、高さを見て木を判断する方法 森の階層構造
比較的、自然の状態が残っている森林に入ると、木が構造的に段になって生えている。
これを「階層」と言う。
高 木・・・はっきりとした幹があり、上の方に葉をつける。
      森の外側から見た時に見える木。
亜高木・・・若い高木や弱い光などを好む木。楓の仲間など。
低 木・・・幹がたくさん生えており、はっきりとしていない。人の背の高さくらい。
      葉緑素をたくさん持っており、木漏れ日を拾い光合成を行う。
草 本・・・草など。
地衣類・・・コケ植物やシダ類、種子植物など。
マント植物群・・・森を覆う蔓植物や藤、葛の花など。
         森の環境や湿度、温度を一定保っている。
・表土層の調べ方
木の棒などを地中に刺してみるとそこに表土層が残っているかが分る。
自然の森では、棒を地に刺すと地中深く棒が入っていくが、
植林した土地や尾根筋などは表土層が流れているため、地中に刺しても入らない。
・高木の幹から無数に木が生えてい理由
幹を切ったことにより、わき芽が伸びて枝分かれしているから。
・鳥の鳴き声を聞く
鳥の鳴き声を憶えるには、人間の言葉に当てはめる「聞きなし」で憶えると理解しやすい。
例えば、鶯の鳴き声は「ヒョーヒョヒョヒョ」だが
「聞きなし」だと「ホーホケキョ」になる。
講義中に聞こえた鳥の鳴き声
ヒヨドリ
年中藤野にいる。
鳴き声=ピーピーピーピー
メジロ
年中藤野にいる。雀より少し小さく、花の蜜を好むので花のある所で良く見かける。
鳴き声=チュルチュルチュルチュル
日本の夏鳥
センダイムシクイ 
鳴き声=チヨチヨビーン 聞きなし=焼酎一杯ぐぃ~
オオルリ
沢沿いや木のてっぺんで鳴いていることが多い。
鳴き声=ピピピーチュチュチュ
クロツグミ
鳴き方の上手い順からペアーを見つける。
鳴き声=チョロンチョロンピピ
田畑伊織さんが調査でクロツグミを奥多摩で捕まえ、足輪をつけて放したところ、
冬に 4000km 離れたラオスで発見された。
この調査で藤野とラオスが繋がっていることが解る。
どちらの国も鳥が住める環境を守らない限り、
クロツグミや他の夏鳥も見ることができなくなる。
・鳥のコミュニケーション
鳥は音と色でコミュニケーションをする。
シジュウカラ
雀よりちょっと小さい鳥。ほっぺが白い、又はお腹が赤い。
鳴き声=ツイツイツイツクツクツク
共通の声を持ち合わせており、違う種類同士でもコミュニケーションをとれる。
・1日にシジュウカラ1羽が虫を食べる量
長さ2 cm 太さが 2mm ぐらいの青虫を食べるとしたら、1日 230 匹程度になる。
シジュウカラ1羽が毎日この量を食べるのに虫がいなくならないのは、
森が豊かな証拠である。
・炭焼きの跡地
過去、篠原の集落で使っていた炭焼きの跡地。おばあちゃんが使っていた模様。
・遷移
薪炭林の場合は自然が進んでいく方向に退行させ、
自然が成長するエネルギーを使って循環させる。
例:裸地→地衣・コケ類の浸出→草原→陽樹林→陽・陰樹混合林(ここで木を切る)→
陽樹林→陽・陰樹混合林→・・・とループさせる。
自分が住んでいる土地の極相を知っておくとよい。
質疑応答
・東日本と西日本の森林では、匂いが違ったように思えたが何か理由があるのか?
土質が違う。生えてくる木も違ってくるので、匂いが違うのではないか。
・放置されている森と人の手が入っている森のメリット、デメリットは?
手を入れる頻度によるが、中途半端に辞めてしまうと森にとっては良くない。
長い年月をかければ元通りになるのだが・・・
手を入れることによって生存できる生物もいるし、
死滅してしまう生物もいるので一概に何が良くて悪いのか答えるのが難しい。
体の大きな動物は、奇麗に管理されている林では心理的にストレスがたまり、
移動が困難になったり、生む子供の数が少なくなったりする。
白神山地なども、全く手が入っている訳ではない。
人の手が入っていない原生林は日本にはない。
・木漏れ日を拾い光合成をおこなうアオキは繁殖力が強いのか?
藤野で生育していたのは、環境がアオキにとって合っていたので成長した。
□講義「植物の見分け方と利用の仕方」
講師:池竹 則夫先生(ネーチャーインタープリター)
・目的
自然を知ることによって、植物というのはどのような存在であるか、
人間にとってどのような機能を持っているか、
地球全体にとって植物の役割を知ることが、パーマカルチャーの基礎となる。
・植物を調べる意味
植物は漫然と生えている訳ではなく、地球の歴史の中で色々な形、
様々な環境に適した形で進化をしてきた。
植物を見ることでその場所の環境をある程度把握することができる。
環境を調べるには、ph や大気汚染の濃度を把握することもあるが、
数値で出てくる環境はその一瞬一瞬の値でしかない。
植物の場合はある一定の期間、樹木などは何十年も生きているので
その環境の生き証人となる。
このことでそこに生えている植物が、環境に適しており、
その地域の環境そのものになり手掛かりとなる。
1.土壌の ph と植物
畑に生えている植物を見ることで、その土地が酸性かアルカリ性かが解る。
スギナが生えると他の作物が生えないということで、
除草剤を使って枯らそうという人が多いが、
スギナの生える環境に適した作物を選ぶ発想の転換が必要になる。
また、スギナそのものも春先に出てくるツクシは食べられるし、
お茶にしたり、薬草にすることもできる。
パーマカルチャーということを考えた場合、
その土地の環境に適応したものを頂くという発想をしていかないと
いつまで経っても地球環境は良くならない。
2.踏圧と植物
踏圧とは、人が踏みつける圧力のことである。
オオバコが生えている場所は、人が頻繁に踏みつけている場所である。
3.刈取りと植物
河川敷などによく生えている「チガヤ」を見ることによって、
その土地の刈取りの頻度が解る。
刈取りに強い植物は、頻度によって組み分けて生えてくる。
刈取りが
2年に1回程度 ススキ
1年に2回程度 チガヤ
1年に3回程度 シバ
なぜ、刈り取りをしても上記の植物は生えてくるのか?
横に伸びる性質が強いので、上の部分を切られてもあまり影響がないから。
4.地下水位と植物
ヨシ、オギ、ススキをしっかり見分ける事ができれば、
その土地の地下水位がどのくらいの位置にあることが解る。
ヨシ→地下水位が高い
オギ→中間
ススキ→地下水位が低い
5.ダムのラインについて(スライドで紹介)
5月、木が鬱蒼と生えている場所とダムの水が溜まっている場所の間に、
植物が全く生えていないのはなぜなのか?
夏の間にその場所に発芽をしても、
冬にダムの水位が上がり水浸しになってしまうので、根腐れをおこして生えない。
かと言ってここに全く何も生えないわけでもなく、
1年草の「アレチウリ」という外来種などは、生育できる。
6.杉を見ることによってその土地の積雪量が解る(スライドで紹介)
杉の根元を見る事によって、その杉が日本海側に生えているか
太平洋側に生えているかが解る。
日本海側の杉は雪の影響があるので根本から湾曲している。
7.樹形を見る事で風の吹いている方向が解る(スライドで紹介)
風が強い地域に生育している樹木などは、強制的に葉っぱから蒸散されてしまい、
水分を保つ事ができなくてなり、うまく生育できない。
風を全面に受けている側は、枝を生やすことができないので、
それを見ることによって風を受けている方向が解り、その場所の環境も解る。
8,汚染の状態を知る(配布された資料参照)
ウメノキゴケ:大気中の亜硫酸ガス濃度 0.02ppm 以上の地域から消滅する。
エビモ(水草):水質汚染にかなり強い植物。しかし汚染が進みすぎても生育できない。
オランダガラシ:外来種であるが、水のきれいな池沼に生育する。
質疑応答
・酸性の土壌に石灰を撒くのは良くないのか。
今までの農業では石灰を撒いて、環境全体を力づくで変えていたが、
本当にそれでいいのだろうかという疑問がある。
むしろ環境に適したモノを植えた方が、エネルギーも投資も少なくなるが、
それは農業の経営者の判断次第。
自然の豊かな土壌にするか、力ずくで変えていくか。
□生活に必要な地域の資源を把握する。衣・食・住
植物は地球上全体の生態系 99.99%、生き物全体の量をしめている。
植物を知る事は自体が、生態系を理解するために極めて重要なことが解る。
生態系を理解する事は人間の衣、食、住を支える資源を理解することで、
植物を理解する事はそれにほとんどそれに等しい。
1.衣(繊維)
世界がグローバル化する前は、
クワやカラムシ、アカソ、大麻などを収穫して衣服を作っていた。
国内食料自給率が 40%と危ぶまれているが、
実は衣が一番支給されておらず、1%以下といわれている。
今でも伝統的に静岡県大井川では蔓植物の葛から布を作ったり、
福島県昭和村ではカラムシから繊維を取り出し
衣類を作って所もあるが、輸入された化学繊維が現在の支流である。
2.食
国内食料自給率 40%といわれているが、実は農業生産物以外にも野に生えている植物は、
食べられるものや薬になるものは沢山ある。
PCCJ 周辺でも 600 種ぐらいの植物が確認されており、
この中の半分ぐらいは人間の役立つ植物である。
地域の植物を理解する事は、その土地の天然資源を把握する事に繋がる。
多くの生き物は自分にとって必要なものは、全部頭の中に入って理解しているが、
人間はそういう知識が極めて少ない。
例えば、オラウータンは、人間よりは下等に思われている動物だが、
植物の知識は人間より豊富である。人間は進化しているのであろうか・・・
植物の知識は、人間が生きていくために必要な食の知識の把握にも繋がる。
3.住
昔、石油が入ってくる前は、日々の食を支える燃料は山が支えていた。
日本のほとんどの山は燃料となる薪炭林が豊富にあり、
コナラや杉、シデなどは木を伐採しても切り株から新しく萌芽をして更新する木が多く、
燃料が絶える事が無かった。
現在、利用されなくなった薪炭林は、伐採されずどんどん伸びてしまい、
今までは落葉広葉樹の林が、常緑広葉樹の林に移り変わってきてしまっている。
もともと、この地域は暖温帯の常緑広葉樹がメインの植生態であったが、
ここに燃料になりやすいコナラや杉、シデなどの落葉針葉樹を育成してきたが、
伐採するのを止めてしまったので、常緑広葉樹の林に転移してしまっている。
コナラや杉、シデが 15~20m の高さになりその次の世代に常緑広葉樹が混ざり始めてい
る。
場所によっては笹が生えてきてしまった所もあり、
伐採をしないとどんどん繁茂してしまい、
その土地の生物多様性自体が損なわれてきてしまっている。
落葉広葉樹を燃料として利用する事が、自然を壊す事ではなく、
むしろ自然の多様性を保つ事に繋がる。
人間と植生が良い関係で利用して、支え合う関係が大切である。
質疑応答
・西日本に竹が多い理由は?
竹を植生してきたからではないか。西日本の方が歴史が古いので、
植生を破壊してきた歴史も古い。
・竹が多くなる事によっての影響は?
杉の林の中にいつの間にか竹が生えたり、畑が急に竹林になることがある。
防御をするために食べるしか無い。
それか深さ 50cm の所に矢板で塞げば地下茎は伸びてこない。
・笹が畑に生えてきたときの対処法は?
笹が生えてきた時も深さ 20cm の所に矢板を入れる。
笹もある程度の太さになると蔓植物の支柱使う事もできる。
□植物の見分け方
各テーブルに植物の葉を配り、それを見分ける作業。
名前が解った植物
カエデ
カラムシ
サンショウ
では、どうやって植物を覚えるか。
植物に囲まれて利用をしてれば知識とか関係ないが、
今までそういう教育を受けてこなかった人は、右脳左脳両方を使いながら覚えるのが大切。
植物の特徴を見分けるには、葉、根、茎などの形を見て判断する。
(配布された資料参照)
葉っぱの脈はどのタイプか。
カエデ、一カ所から脈が放射状に伸びている。賞状手のひら状
配布された資料を見ながら各グループごとに葉っぱの脈のタイプ、
葉っぱのつき方を調べる。
・植物を見分けるのは
手に触って形を見る以外にも、匂いを嗅いだり、味わってみたり
五感を使って植物を覚える。
普段歩いている道を工夫して、身の回りの植物を意識しながら歩いたり、
図鑑を買って植物の特徴を調べたり見比べる事が自分一人でできた時に、
感動を得られる。
五感と図鑑が必要。
植物を沢山見て、覚えたいという気持ちを育てる。
質疑応答
・幹の検索図を持っておくとよいのか?
左脳的発想で、どこか一カ所でも間違えると解らなくなってしまう。
自分の気に入った図鑑を買う。
・毒草を舐めるとどうなる?
本来、人間は自然の中で育っていれば、本能的に解っていたかもしれないが、
下界と隔絶された教室の知識だけ勉強をしてきたものだから、
そういう感性が無くなってきている。
舐める前に毒草などの知識を予め理解しておかないといけない。
・死ぬ程の毒性を持った植物はどのくらいあるのか?
トリカブト、ハシリドコロなど死んでしまうというのは、日本にはあまり多くない。
かぶれが強くなってしまうのはツタウルシなど。
山菜など茹でた時に出る灰汁は、食べられたくないために植物がだす防御。
・植物の名前を覚えるポイントは
環境との対応で理解しておくと良い。
  
2010年5月9日(日)
記録:鈴木雄次   
講師:池竹先生
  ☆ PCCJとその周辺の植物の観察 ☆
 1.PCCJ前
  
   ・オオバコ
   ・コハコベ
   ・セイヨウタンポポ:萼 (がく)が反り返っている
   ・スズメノカタビラ
   ・カヤツリグサ科の一種:茎が三角形
   ・ヘビイチゴ:全草が薬草
   ・タチイヌノフグリ:帰化植物 オオイヌノフグリも帰化植物
             イヌノフグリは在来種
   ・ツメクサ:白い小さい花 切った爪のような形状から命名
   ・コナスビ
   ・タネツケバナ:アブラナ科の二年草 種で冬を越す
   
   ☆PCCJ前には、比較的踏まれても大丈夫な植物が多い
      (他の植物もいるところでは競争に勝てない)
   
 2.PCCJ前の橋付近
  
   ・ゲンノショウゴ
   ・サンショウ:トゲが対生 ※イヌザンショウはトゲが互生で、香りが弱い
   ・イロハモミジ:掌状深裂、重鋸歯
     カエデ科 カエデの仲間は全て、葉が対生(切れ込み方、鋸歯の有無、
                         葉の裏の毛、等で見分ける)
   ・ノイバラ:パッと見はサンショウと似ている(どちらも奇数羽状複葉)
         トゲが対生か、不規則にひとつづつか 
         トゲが葉の付け根からある、葉の破片のようなものが櫛状にある
         新芽がテカテカしているかしていないか
         香りも違う
   ・アケビ:若い部分は食べられる(湯がいて食べられる) 
         皮も熟したものをあく抜きして肉詰め等で食べられる
         蔓で何か編んだり出来る(蔓がわりと強い)
         フェンスの緑化、壁面緑化
         日当たりが良いほうが実つきが良い
         林縁(りんえん)を覆う、マント植物、日当たりを好む
   ・コクサギ:葉の付き方、右に2枚、左に2枚
          香りに特徴あり(ミカン科は香りが強い)
   ・ミズキ:成長すると15mくらいになる
        鋸歯はない、脈が平行でまっすぐ、互生
        1箇所から輪生で枝がでている
        ハナミズキも仲間(ハナミズキはアメリカからもらった、日本は代わり
に桜をあげた)
        材からこけしを作る
        
     ☆大きな樹の場合、葉が見えない → 樹形で見分ける
   ・カキノキ:農家に1本
          材も使える、葉もお茶になる、実も食べられる
          ビタミンCが豊富
   ・ウバユリ:根からデンプン質が摂れる(葉が小さいうちor花が咲いて実が成っ
た後)
          アイヌが利用(北海道はオオウバユリ)
          黄緑色のラッパのような花が咲く
          
   ☆山の中には、食べられるものは多くても、
    ウバユリのようにエネルギーになるものは少ない
   ・カキドオシ:垣根を越えてずっと伸びていく、という意味の名前
          花びらつながっていて、茎が四角で、葉が対生→シソ科植物の特徴
           虚弱体質、腎臓病、かんのむしに薬効がある
   ・アイビー
 3.大石神社
   
   ・キズタ:常緑、葉が厚ぼったくて色が濃い
         ツタ植物だが、下のほうは木質化する
         気根でつかまりながら登っていく→壁面緑化に活用可能
   ・ツタウルシ:落葉、葉が薄く、色が明るい
           三出複葉-葉が三つづつ出る
           カブレ成分が強い
           茎を折ると白い液体が出る
   ・テイカカズラ:かずら-ツタという意味
             キョウチクトウ科、常緑性、木本性(もくほんせい)
   ・ジゴクノカマノフタ(キランソウ):茎が四角で、花がつながっていて、
                     葉が対生→シソ科植物
・ヘビイチゴ: センター前にも生えてる 実はあまり味がしない
           焼酎につけて虫さされに効く
           イチゴの仲間はバラ科(花弁が五枚、おしべがたくさん)
   ・ケキツネノボタン (キンポウゲ科) :花びらがてかてかしている
                     萼が反り返っている
           毒草ーヨモギににていなくもないので注意
           実の先の形できつねのぼたんと見分ける
   ・セイヨウタンポポ、カントウタンポポ:
      一つの花びらに見えるものが一つの花   たくさんの花の集合体
      セイヨウタンポポは江戸時代後期以降に日本に入ってきた
      貿易をするという事は生態系の攪乱につながるという一面もある
  ・ アオバズク(フクロウ) 毎年神社の木に来る 日没直後に鳴く
  ・ケヤキ: 枝が弓なり状に広がる 皮目(ひもく)ー樹皮のブツブツで呼吸している
        ケヤキの皮目はオレンジ色 ある程度成長すると樹皮が亀甲状に剥がれる
  ☆大きな木があると一本の木で何種類もの生き物を養っている
      枯れ落ちた枝の根元が丁度いいウロになる
  ・キズタ
  ・ノキシノブ(シダ植物): シダは大体葉の裏や淵に胞子のう群がつく 
             ノキシノブは葉の裏に胞子のう群がある
   水分状態によってまっすぐ伸びたり曲がったりする-その土地の水分状態がわかる
  ・ウメノキゴメ(地衣植物): 大気汚染の指標になる
     (大気中の二酸化硫黄濃度 が0.02ppm以上では生育できない) 
  ・ツルマサギ(ニシキ科):テイカカズラに似ている ツル植物
  ・クサノオウ(ケシ科):毒草 茎を折ると黄色い液が出る
      皮膚病の薬に使う場合もある(毒をもって毒を制す)
 4.神社から塾生農場までの道
  
  ・ヌルデ(ウルシ科):成長すると10mくらいになる
        日当たりの良い林縁部を好む
        ウルシ科だが、カブレ成分はそれほど強くない
        奇数羽状複葉、互生 葉の一部にヒレのようなものが付いている
        虫こぶの成分からお歯黒を作る
  ・アオキ:ミズキの仲間だが似ても似つかない
        アワフキムシがいた
  ・スギナ
  ・アカネ(アカネ科):ツル植物 葉が輪生 
       ざらついていてくっつく(他の植物にくっついて伸びていく)
       葉の大きさは色々 根から茜の染料がとれる
  ☆染料:服に着色することで、薬効成分を服から摂ろうという考え
       (服用は、服に用いると書く)
  ・コアカソ:アカソの仲間 コアカソは根元が木質化する アカソは日本海側に多い
  ・イタドリ:葉がまだ展開していないときに、アク抜きして食べられる
        シュウ酸が多いのであまり沢山食べないほうが良い 
        かじると酸っぱい
  ・ヤマゼリ
  ・シュロ:ヒヨドリが実を食べる シュロ縄がつくれる
  ・イワトコ:羽状複葉 対生 接骨木といわれ、シップ薬に使われる
        葉が展開する前の小さいときは天ぷらにして食べられる
  ・ムラサキケマン:ウスバシロチョウが葉を食べる 
    毒があるが、
    ウスバシロチョウは進化の過程でムラサキケマンしか食べられなくなった
    植物は自分を守るために毒を作るが、
    昆虫もそれに負けじと何とか食べようと進化する
  ・ヨモギ:葉の裏が白い 葉片が沢山ある 
       葉の裏の白い毛を集めて、お灸にしたり、
       火打石の火を移すために使われた
  ・フキ
  ・ノカンゾウ(ユリ科):一重咲がノカンゾウ、八重咲きがヤブカンゾウ
               芽だしの部分と花が食べられる
  ・ウド
  ・クサイチゴ:おいしい
  ・ツタウルシ:カブレに注意  葉の形や大きさがさまざま(つる植物は変化が大き
い)
          三小葉の脈が割りと立体的で、食い込んでいたら要注意
          三出複葉なのは変わらない
 5.塾生農場
  
  ・ヤブヘビイチゴ:葉の色が暗くて、葉がやせている 実がツヤツヤしている
   (ヘビイチゴ:葉の色が明るく、葉が大きい 実がツヤ消し)
  ・ワラビ:葉が開いてからの見分け方↓
       葉の先はヒョロっとまっすぐでも、真ん中よりしたがふにょふに葉ょ
       地面から上は全部葉っぱ 地下茎
  ・アキカラマツ
  ・コウチャクソウ(ユリ科):茎が二つか三つに分かれる 白い花 
  ・ヤブカンゾウ:花が八重咲 八重咲の花は実が生らない(おしべが花びらに変化し
た)
  ・セイヨウキランソウ:帰化植物
  ・オオイヌノフグリ:横に寝ならが伸びる
    タチイヌノフグリは、まっすぐに伸びる
  ・ハルジオン:花が咲くまでは花が下を向いてる 咲くと上を向く(帰化植物)
           葉が茎を半分抱いている、茎の中が空洞
  ・ヒメジョオン:ハルジオンより一月ほど花が遅い 
           葉が茎を抱かない 茎の中が空洞ではない
  ・カラスノエンドウ:巻きひげ、羽状複葉、
            小葉の先がキューピーの頭みたいにとんがってる
         赤紫の花、葉の付け根の托葉(たくよう)の裏に紫色の斑点
         小さいサヤエンドウ 実が熟して黒くなるのでカラスノエンドウ
  ・カラムシ:はっきりした鋸歯 掌状脈と網状脈の両方の特徴がある
 
 ☆葉柄(ようへい)葉っぱの茎
  
  ・スイバ:ギシギシに似ている オスとメスがある スカンポ!
  ・スギナ:茎が輪生 シダ植物 お茶にして飲む 沢山摂りすぎると良くない
  ・クサイチゴ:おいしい 白い花 奇数羽状複葉 トゲがある 葉脈が立体的
  ・タイアザミ:羽状深裂 ヤマゴボウもアザミの仲間(モリアザミ) 
      新芽が食べられる
      秋に根っこに養分が蓄えられたときにごぼうのように食べられる
  ・コウゾリナ:茎がトゲっぽい手触り タンポポに近い花が咲く(舌状花)
  ・アケビ:先端のやわらかいところ食べられる もちろん実も食べられる
       掌状複葉 5 枚づつ葉が出る(3 枚づつ出るのはミツバアケビ)
  ・コヒルガオ:葉柄と葉身の形に注目-湾入している 
         葉柄と葉身の形も植物に見分けのポイント
  ・ナンテン:3 回羽状複葉 実がのどに効く
  ・オニタビラコ:キク科タンポポ亜科 舌状花でちさいタンポポの様な花
  
 6.塾生農場からの帰り道
 
  ・ヒメコウゾ:白い花
  ・オニイタヤ:イロハモミジと似ているが鋸歯は無い 深裂が浅い
         葉の裏に毛がある 黄色く紅葉する
  ・ツルニンジン(ジイソブ):アケビの葉の出かたに似ているが、4枚づつでる
                キキョウ科
                似た植物でバアソブというものもある
  ・ミツバウツギ:ミツバウツギ科
  ・モミジイチゴ(キイチゴ):オレンジ色の実がなる
  ・ヤマガカシ(ヘビ):毒蛇
  ・ヤエヤマブキ:八重咲の花
  
   「七重八重 花は咲けども山吹の 実の一つだに無きぞ悲しき」       
鷹狩りに行った大田道灌はにわか雨にあい、とある農家に立ち寄って蓑(みの)を借りよ
うとした。しかし出てきた 娘は、そばのヤマブキの花を手折り、無言のままさしだすば
かりだった。道灌はその意味が分からず、怒って帰った。その後この古歌を教えられた道
灌は、自分 の無知を恥じて、大いに歌道に励んだという。(清水建美:週刊朝日百科
「世界の植物57」 )
  ・イヌワラビ:「イヌ」とは否定の意味で、ワラビとは違って食べられないという意

  ☆ 前回からの宿題 ☆
 
  宿題:自然界に潜むパターンを見つけ、それを応用した商品のデザイン
  
  三保谷さん 
   ・葉っぱの形:雨を集める
   ・六角形(雪の結晶、蜂の巣):スペースを無駄なく活用できる
   ・ろうと状(開いた花の形):エネルギーが外に向かって開いていくことで、
                 光や栄養を、より関係性を高めて沢山得られる
   デザイン:ろうと状→扇子型の箒
         用途によって幅を変えられる
  八木ちゃん
   ・六角形()
   ・円柱形(竹)
   ・ふっくりした三角形(たけのこ。たけのこの皮)
   デザイン:六角形→蜂の巣ハウス
        一辺1.8M位の六角形で出来たユニットを組み合わせて家をつくる
  巻さん
   ・スパイラル(まつぼっくり、藤の花)
    宇宙からのエネルギーはスパイラルで来る byアボリジニのシャーマン
   ・ミズバショウの葉の形
   デザイン:ミズバショウの葉の形→メディテーションチェア
        守られているような形で落ち着く
  
  荒井くん
   ・縞模様(シマウマ、シマタイガー、昆虫の触覚など)
   ・同心円(水の波紋、年輪、クレーター)
   ・三日月型(バナナ、肋骨、鳥の羽の曲げる部分)
      曲がった形は、外からの圧力を一点に集中しないように逃がすことが出来る
   デザイン:同心円→高さを変えられる作業台
  
  原田さん
   ・滝
   ・雲
   ・雷
   流動的なパターン
   デザイン:滝→郡上八幡の水船の様に、段階ごとに水を無駄なく使う家庭用流し台
 
  南谷さん
   ・放射状(花、ケーキカット)
   ・      :樹形と根の形
   ・植物の葉の深裂の形
   デザイン:葉の深列の形→「さわさわ」沢山のエッジの付いた手袋状の雑巾
         エッジが多いのでごみを沢山集められる
  
  井上さん
   ・網目状(乾いた地面のひび割れ、団粒構造)
   ・波
   ・しずく
   デザイン:網目状→毛糸を網状にもじゃもじゃにして、
        水持ちの良い花瓶の代わりにする オアシスの毛糸版
  
  中村さん
   ・波長→ある程度弾力のある波状のつり革
   ・放射状→お茶畑の霜よけ用ファンを花の形に
   ・きのこの傘の裏のひだの形→照明の傘に
   ・サトイモの葉っぱの形→雨水をためる
   ・樹形:コートハンガー
   ・海老の外殻の形:可動性の良いひざあて
   
  加藤さん
  ・    (葉脈、毛細血管)
   ・ジャガイモの芽、トサミズキの実の形
   ・くり、みかんの粒、ひょうたんの形
   デザイン→ひょうたん型の鍋
  鈴木
   ・球体(りんご、なし、豆)
   ・樹形(葉脈、河)
   ・放射状(花、葉)
   デザイン:放射状→黄金角(137.507764....度)に基づいた太陽光パネルの設置
  
  土屋さん
   ・くもの巣の形
   デザイン:くもの巣の形→くもの巣状の屋根にツル植物を這わせる
  田口君
   ・八角形(くもの巣、東屋、傘の骨):耐久性がある
   ・スパイラル(つる、ツイストパン)
   ・扇形(イチョウの葉)
   デザイン:スパイラル→つり革や取っ手にスパイラル状の突起をつけてすべりにく
くする
         八角形→網目が八角形の網戸
  がばいちゃん
   ・二重螺旋(DNA)
   ・波紋
   ・とがってる部分と膨らんだ部分のある形(種、船):
         芽がでやすい部分と栄養を蓄える部分
         落ちるときに芽がでやすいところが上を向く
   デザイン:二重螺旋→二種類の液体を撒くことが出来るスプリンクラー
  設楽さんのお話
   
  ・パターンとバイオミミックは違う
      
      バイオミミック:バイオ(生物)、ミミック(模倣)
               自然の形をそのまま模倣する
   
      パターン:自然の中に共通して見られる形
            同じ形が、構成する材質は違っても自然の中に存在する
    パターンを読み込み、それをどのように商品化するか
   
  ・都市計画の間違いを樹形から考えてみる
    今までの都市計画は幹ばかり太くしてきたが、まず末端の部分を整備しなければ
    いくら幹を太くしても末端で停滞が発生する
   
 ・      ←世界で最初につくられたレンガの形
          平面充填形:平面を覆うことが出来る形
               (正三角形、正方形、正六角形など)
          カーブがあることで、圧力を分散できる(骨の両端)
  ・現象はそれぞれ違った形で現れるが、
   その根本となる本質は全てのものに共通している
   パターンとは、本質を見つけるための、自然からのヒント
  
  ・自然に潜むパターンを見つけ、その利点やパターンが持つ力を理解し、
   それをデザインに活かすということが、パーマカルチャーデザインにおいて重要
   
  ・デザインは「理」にかなっていなければならない 
   自然の中に、長い時間の中で実証の済んだパターンがすでに潜んでいる
   それを利用することがデザイナーとして大きな利点となる
  
  ・進化の過程で、エネルギーと自分の形を重ね合わせたときに、
   偶然ではなくひとつの法則が出来上がる→パターン

2010年度デザインコース第2回
パーマカルチャー塾 デザインコース(第2回)

2010年4月3日(土)

講師:設楽清和

1.第1回のレビュー
(1)第1回のまとめ(添付1)の発表
(2)デザインについて
 「デザイン」=本質を理解し、ないものを作り出すことを基本とする。
 「イデア」=個別の事物の背後には、その本質であるイデアが実在する。もの・形が変わっても永続する。根本にある本質。
 「デザイン」の2つの方法:①多様性を尊重し、②共通にある不変の本質を見据える。

添付1:


2. パーマカルチャーの基礎
パーマカルチャーは、「永遠」「文化」を意味し、「永遠」であるものは、「生命・自然」「文化」である。それらの基であり、パーマカルチャーの基礎となるものは、(1)感性、(2)伝統文化、(3)科学である。

(1)感性
「感性」で、「自然=Reality」の理解に挑む。現代社会においては、情報や常識にとらわれ、物事がそれぞれ異なることを感じ、理解する力、自然からのメッセージなどを読み取る力が衰えている。常識にとらわれず、Realityを見て、感性を取り戻すことが必要。

<パラダイムシフト(トーマス・ク-ン)>
当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の基本認識(パラダイム)が、問題解決のために新しい発見や経験が蓄積し、ある時期に、問題解決につながる劇的な変化(シフト)がもたされる。

<カオス理論/振り子理論/バタフライエフェクト>
ほんの少しの差異や変化が、最終的に大きな変化を生み出す効果があること。

⇒誰もが参加できる「パーマカルチャー」を個人が採用し、生活の基盤として取り入れることにより、社会に第一投目の変化をもたらし、現代社会が直面する矛盾(環境問題)の解決を図る。

(2)伝統文化
現在の日本において、伝統文化が継承されなくなったのはなぜか?現在、人々は、「お金」を求める価値観のもと、お金を得るための労働(資本主義)を重視している。そのような中、伝統文化がシステムとして維持され、社会に必要とされ、結果として無理なく継承されることが困難になっている。

<人間の3つのしごと:ハンナ・アレント「人間の条件」>
 労働(Labor):人間の生命を継続するための行動(古代社会では、奴隷のしごと。)すぐに消えるもの(消費物)を生産し、お金と交換。(私)
 仕事(Work):自己表現を行う作業。永続的な作品(耐久財)を残す作業。(私)
 活動(Action):言論活動などで社会を動かしていくこと(政治活動)。(公)

現在社会では、上記のうち、「労働」に特化する作業が多く、労働・消費・お金の関係のサイクルに留まっている。
一方、伝統文化は、上記「労働」「仕事」「活動」のすべてを含んでいる。伝統文化の中には、「労働」「仕事」「活動」のバランスをもって、人間の内的な満足度を満たし、自分自身の価値が表現できた社会が形成されていたといえる。
パーマカルチャーは、人間の生命を継続するための行動を「仕事」の中に取り込む試みでもある。また、属する社会に関わる方法、自己表現としての機会、お金と違う価値観を追求する。
 
参考文献:向井周太郎著「デザイン学」では、ヨーロッパがお金と違う価値観を求めているか、人間らしい社会がどのように形作られてきたかを考察。

(3)科学
未来に起こりうることは予測不能であるが、「科学」は、自然現象などを全ての人々が理解できる言語として表現し、一般化して見せる道具である。「科学」を通じ自然・文化をより予測可能にし、安心へと導く。

3. パターン(型)とシステム
パターン(型)=最もエネルギーを有効に利用できる型。自然は無駄を作らず、より多くの命を生かしている。また、宇宙=エネルギーが地球の生命の豊かさ(多様性)を生み、永続性を形作っている。自然は生命の総体であり、命と宇宙の結びつきを示している。自然の型はある目的を達成するのに最も適した形であり、それを我々の生活の中に取り入れると高い機能性を確保することができる。

パターン(自然の中にある型)の事例:
 円:丸い石等
 螺旋:貝、渦潮、旋毛等

宿題(課題)
 自然の中にある型を3つ探し出してくること。
 探し出してきた型のうち、1つの型でデザインした実用性を備えた商品を考えること。

4. Crystal Watersの事例紹介(スライド映写会)― 食事後
Crystal Waters(オーストラリア)についての紹介。Crystal Watersは、もともと過放牧地であった270ヘクタール規模の土地に、世界で始めてパーマカルチャーを採用して作られたエコビレッジ。85軒が13のクラスターに分かれて暮らしている。総面積のうち、15%が居住地、85%が畑等を含む緑地。23の小規模ダムが点在し、スウェールによる水のネットワークが形成されている。1軒あたり4600エーカーを有し、家は基本的にSelf-built。オーストラリアでは、住居法の制限があるため、「共同管理」のアパートとして扱われている。Permaculture Research Institute、ガイヤトラスト(財団)支援によるEco-Village Design Educationという教育施設も存在する。

<紹介された写真>
 3Dの農場(果樹、あひるの共生関係)
 ガーデンベット(カンナ、サトウキビなど、深く根をはる植物が周りに植えられ、根から進入する雑草を防止。)
 素焼きの器の中に堆肥と水をいれ、畑の真ん中に設置⇒水分と栄養分を畑に与える。
 チキントラクター、ラビットドーム(鶏は1週間で雑草を食べつくし、その後1週間で虫を食べつくす⇒2週間で別のドームに移動。)

2010年4月4日(日)

講師:四井真治

1.農業を学ぶということ
 農業を知るということは、まずは土の構造を知ることが第一である。便利になりすぎた現代社会はヒューマン•スケールサイズを逸脱している。その結果現代人は生活技術が低下し、人格形成にまで影響を及ぼしている。その中で園芸療法・生活療法の価値が新たに見直されている。まずは、フィールドに触れてみることが大切である。自給自足の暮らしの努力をすることは、人の力に頼ること、コミュニティに参加することにもつながる。ビル・モリソンは哲学は決してひとつでないと説いている。自然と向き合うことで哲学が生まれ、生きていくための力を身につけることができる。

(1) 土のしくみを考える。
農業は環境破壊と捉えられる場合がある。森・草原は耕さなくても、地力を維持する能力があるが、人間の手が入り、過剰な施肥をすることで土壌が変化し栄養成分が切り離されてしまうからである。例えば断粒構造はトラクターの過度な耕転により、壊されてしまう。
土を見ていく場合、まずは「シンプルに、おおまかに」見ていくことが大切である。

<農業の基準となる面積単位>
1反=1000㎡=10畝=1a  
※ 肥料の量の表示にN20kg/反とある場合、1㎡で使用したい場合は1/1000の量となる。

<土の中の栄養素の量>
年間1人あたりの窒素排出量は7〜8kgである。
田んぼ1反あたりには6〜7kgの窒素が含まれており、年間で250kgになる。
また、10aあたり重量にして700kgの微生物が存在している。

(2)遷移について
土壌は微生物や植物の作用により、段々と形成されていく。土地と生物群集は下記の通り変遷を遂げる。
裸地⇒地衣・コケ類の浸出⇒草原⇒陽樹林⇒陽・陰樹混合林⇒

1、裸地(岩石)
水を蓄える力もない状態。

2、地衣類、コケ類の進出
原始的な厳しい環境でも生成される。ミネラル・酸を作るために風化が加速度的に進む。

3、草原(物質循環が大きくなり、土地の改良効果が最も大きくなるステージ)
土壌に養分が増えるに連れ、植物が定着するようになる。1年草や豆科の植物が多い。(窒素固定するために土地の改良効果が大きい。)植物は樹木に比べサイクルが短いためにすぐに分解され、多量の有機物が発生する。
※ 窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、
 鉄(Fe)、マンガン(Mn)等、主に23種の栄養素が土の中に作られる。

4、陽樹林
アカマツ、白カンバなど。アカマツの木の表面には菌根菌、(根粒菌、フランキア放線菌等)が存在し、リン酸(P)を土壌に供給する。

5、陽樹・陰樹混生林
極相林は鳥取砂丘、白神山地。

<腐植について>
日本の国内の森林率は現在、70%となっており、再生率が高い。
20〜50年経つと草原も森林になっている。畑は草原以上に遷移が進まないように維持した状態。
草原土壌の平均腐植含有量1haあたり1,500t
森林土壌の平均腐植含有量1haあたり120t  と、草原は森林の10倍以上である。

(3)、土壌の構造
良い土壌は団粒構造となっている。これは細かい土の粒が生き物の働きにより作られ維持されているからである。例えばミミズの糞やカビなどである。1gの土に微生物は1〜2億いると言われている。
Ex.赤玉菌:団粒構造を疑似的に作っている。
団粒構造は、単粒構造と比較して、水はけや水もち、通気性が良く、団粒の隙間、表面、内部などの様々な環境が多様な生き物が住む環境を提供する。

<生ゴミ処理>
堆肥化する場合、好気性の発酵の方が良い。半熟状態のままおくことで土中の微生物の活動が活発になるため。
注:  好気性 - 酸素呼吸
謙気性 - 無酸素

<腐植質>
表面にFe2+が存在しているため、マイナス電気を蓄えることができる。

(4)、土壌を構成するもの
母体(鉱物)、空気、水、有機物(落葉、腐植質など)のほか、エネルギーを作る栄養分として主に以下のものがある。(詳しくは配布資料参照)
栄養 - エネルギー(糖分)
   - 原料(ミネラル(元素))(例:窒素はたんぱく質の原料)

・ 窒素:アミノ酸(タンパク質)を作る。
・ リン酸:遺伝子、骨の原料、細胞壁の構成材料。
・ 石灰(カルシウム):中和する
・ 苦土(マグネシウム):葉緑素の素。

2.土壌チェック
農園近辺の土を2人ずつに別れてチェック。土壌のphを計った後、顕微鏡で微生物が居ないかチェック。

(1)、phチェック方法
容器に土10ml、水(蒸留水)20mlを入り、3分間よく振る。
1昼夜置き、上澄みが透明になったらPh試験紙をひたし液体が上がってきたぎりぎりの部分の色を見比べる。
Ph
(小) 酸性   ←   7   →   アルカリ性  (大)

(2)、調査結果

①崖の下の土
● ph6  地山が見られる場所。森林褐色土

②田んぼの土
● ph6  水田土壌の特徴あり。石灰を入れた方が良い。Feが着きやすくなる。
     健康な田んぼの土は根が白く、倒れにくくなり美味しいお米ができる。
③崖の下の土
●ph5〜6 色は焦げ茶色に近い色味。
      
④果樹園の土
●ph5   茶色っぽく腐ったものが混じっている。

⑤川底の土
● ph7〜8 原水自体のphが高い。地山の鉱物の石灰分がphを上げている。

⑥休耕田の真ん中の土
● ph6 

作物の種類によって栽培に適した土壌酸度が異なる。(作物の適性については、配布資料参照)。作物のほとんどは原産地の土壌の酸度を好むが、大陸由来のものはアルカリ性の土壌を好むものが多い。その場合、石灰などを混ぜてpHを調整する必要がある。

*補足:五島列島について*
四井先生の、パーマカルチャーデザインの実践地の写真紹介。
五島列島、福江の廃校を再生、集落自体をパーマカルチャーデザイン。
ジオフィルターによる水の循環、農産物の加工からインターネット通販に至る経済循環のデザインまで。

以上

2010年度藤野パーマカルチャー塾デザインコース
第1回「パーマカルチャーの基礎1」塾生レポート

●デザインコースの意義 ⇒ 深さを求めていく
表面的な事象の理解→共通の事象を見出し、本質的な理解→個々の表面的な事象にどういう意味があるのかを理解する
  ⇩
 デザイン化
情報≠知恵

ソクラテス「真実は人の間にある」→語り合う事により自身の中から(言葉となって)出てくる
  ↓
      真実は人と土の間にもある


●パーマカルチャーとは?
◎Permaculture(固有名詞)
*オーストラリアのビル・モリソンとデビット・ホルムグレンが構築した。
Permanent(永久・永続可能)+Agriculture(農業←自然の仕組みを活かした)・Culture(文化・伝統文化) ⇒ 具体性と問題解決(Problem is Solution)

◎「Permaculture Designer's Manual」
reduction(分解)
             ⇅
Oikos(ドイツ語:家政学) ⇒ Ecology  相対性・関係性により変わる
             ⇩
色々な側面

まずモノの関係性を知る(全てはモノの関係性の中にある。) : 物質を分解していき、分解しきってしまって最後に行きついたところで、その物質の持つ意味がわかる。モノの本質はモノの中にある。モノは1つの側面の見方だけでは本質は見えてこない。
  →エコロジーの考え方へ発展

◎permaculture /(perma)culture(一般名詞)  ⇒ 自分たちの文化・生活を創りあげる


1970年代は人間にとって、未来が見えにくくなってきた時代―。
地域レベルではなく、地球レベルで環境が危うくなってきたことが明らかになった。
私たちに考えるきっかけを与えてくれるのがパーマカルチャーである。
どこか遠いところで問題解決をしているという情報を聞くと不安感が増えるだけだが、一人ひとりがその問題に取り組めるのがパーマカルチャーである。
カルチャーとは、いかに人間が工夫し創造してきたものであり、永続性のあるものである。人間であるからカルチャーが必要だった。全ての生命は永続性を求めている。個・自意識がなければ、全ての生命体には差がない。(⇔人間には個・自意識がある。)

宇宙誕生 137億年前
地球誕生 46億年前 CO2 98%
多細胞誕生(カンブリア紀) 10億年前
人類誕生 10万年前 CO2 0.03% 生命が生きやすい環境をつくってきた

命=永続生を目指す(生命が豊かに生きやすい状況をつくる) ← 健康・生命力

エントロピーの法則=滅びの法則(あらゆる物は劣化する)
*熱力学 第一法則 質量不変の法則
第二法則 滅びの法則

命というものは唯一、エントロピーの法則に逆らっている。
命をいかに繋げていくかということが、パーマカルチャーの目的!
永続可能なものはそれ以外にない。
命をいかに豊かにするか。個としての死をいかに乗り越えていくか(納得するか)?(→ここでは宗教が関わってくる。)
   ⇩
culture 生命のつながり 地球としての奇跡


◎「permanent culture」
*実は100年前からこの言葉は存在していた。

「東アジア四千年の永続農業」(Farmer's for 40centuries)農文協 F.H.King(米国農務省役人)
*全てのものが循環している自然のバランスを崩さない東アジア文化から学ぼうという姿勢
アメリカの一番の富は土(表土層)だったが、140年後に砂漠化してしまった。
表土層  通常5cm/林50cm/良畑30cm
米国 1776年建国時200cm → 140年後 砂漠化進行
アジアの中国は4000年も歴史が続き、日本はせまい土地で農業が永続していることを発見。日本は永続可能な文化をすでに築いていた。


今までの文化を取り戻すだけでなく、これからどのように文化を作っていくかというのがこれからの(perma)cultureである。=絶滅危惧文化とも言える。
パーマカルチャーの基本は百姓であり、自然の営みと関わっていくことで、いろいろなことを学び、いろいろなことに気づくことができる。百姓として土に触れることが原点。

自然の営みを見て、日々気づく ⇒ 目覚め、工夫する、共有する

culture 単なる農業だけでなく、生命の永続性を目指す


●自由討議
『持続可能な生活の為には?』
平等が前提? → 何をもって平等と捉えるか? 平等の定義/共通認識 市場原理上?
社会主義的?教育機会? 情報収集・選択の自由?
「所有」が問題 → 格差

「希望」  [驚き・気づき 意思 ⇒ 奇跡]    ⇄    実現可能性?
癌闘病中のフルマラソン → 希望を持つことで延命に繋がった。

「多様性」 ⇒ 自然本来のあり方 バランス/均衡 動的均衡 ⇒ 関係性の理解 


●パーマカルチャーの目指すもの

◎「世界中をジャングルにする」ビルモリソン ⇒ 世界中を森にする

原生林で感じる心地よさ(匂い・感覚等)--一体感(体がなくなっていく感覚=溶けていく?) カナダ バンクーバー コルテス島 ホリホック(癒しのコミューン) リトリート施設?
    人間と自然の調和

全てが生きる事に繋がっている ⇒ 物質が循環し生命が繋がっていく
全てのものが生きながらえるのが森であり、森は海の恋人である。
昔は森が海の豊かさを作り、海の恵みで生きていた。(貝塚の遺跡が証明している。)

永続性の原点→100年で育った木は建材として100年持つので、その間に新しい木が100年かけて育っている。


◎百一姓
現代は、人間の創造性を発達させない世の中になっている。大量生産、同じモノを作る時代。(与えられた仕事をやるのは楽だが・・・。)
これからは自らの創造性/個性/特徴を発揮して、それを業となす⇒百一姓
ピカソ(時間と空間を2次元で表現したかった-キュービズム)
セザンヌ(自然の中にモチーフを求めていた)

自然に触発されて、創造性が高められる。


◎生きる上で自然とどう関わっていくか?
狩猟民族が行う農業がパーマカルチャー。
霊長類誕生 6500万年前
人類誕生 10万年前
農業スタート 5千年前

アフリカ狩猟民族:自らの命を支えるための実質労働時間は一日4h、残り時間の大半はおしゃべりをして文化継承が行なわれる。そして、自然・先祖との結びつきが深まる。
あえて畑を選ばず不安定な狩猟生活を選ぶ近隣部族 森の恵み+文化形成
トーテム(守護神、アイデンティティの拠り所)

日本の土着の宗教は神道であり、八百万の神々である。
アメニズム(自然崇拝)は非科学的なものではない。

一神教 → 征服的
⇅ 多神教(八百万の神々)→ 自然崇拝  いかに生きるか?守るか?
守るための人間の行動と規制

農業、商業、工業と発達してきた人間社会はごく最近のことで、狩猟民族の歴史が長い。限られた空間の中で生き、長い時間をかけて文化を作ってきた。牧畜・農耕・狩猟の立場をくずさず、上部構造・下部構造を形成していた。

「下部構造(生産手段)は上部構造(文化)を選ぶ」カール・マルクス
  ⇅
「上部構造(文化)は下部構造(生産手段)を選ぶ」と言えるのでは?


自然と調和 ⇒ パーマカルチャーのシンボル(レインボースネーク)

バタイユ「芸術の人」  自分自身を表現する
魔女(解釈する/トランスレート)⇄サムライ(道を究める)

都会=創造性を抑制 都市生活者 40%/world 80%/先進国
アメリカは物質・お金を生活の主軸にしている。いかにお金を作っていくかという創造性しか求められていない。

権力と富=破壊と暴力の社会 大都市近隣のスラム化→嫉妬、憎しみ、妬み ⇄ 永続性

対立構造
9.11以降世界中が戦場化 隣人に対する不信感が絶えない世界 テロ=戦争(憎しみの連鎖)

「Extinction is Forever」WWFポスター
共生-啓蒙活動? ⇄ ノアの箱船-自ら実践?

「森の生活」Hソロー 1年足らずの隠遁生活 → 自然の中でロマンチックに生活する事は不可能?

※「グローバルガードナー」(DVD)ビルモリソン

Rainbow Valley Farm
初期コンセプト→「使えなくなった時、自然に還る家」(Ecological Footprint)自然へのダメージを最小にする
その土地にあった自然・地形・素材等を利用
テクノロジー活用(パッシブソーラー:光エネルギー→熱エネルギー変換)
薪置き場(崖脇の床下からの風通し→薪の乾燥促進)
ローマストーブ(高熱効率ストーブ:2〜3kgの薪で十分)
 
消費者としてのエコロジーの限界(消費者のエゴ・言い訳)

生産者視点のエコロジー 無駄のないレイアウト・自分で工夫創造・キッチンガーデン・ルーフトップガーデン

※「ノマドのユートピア」ルネ・シュレール⇒大地の歓待性について言及

どう寄り添っていくか?/調和させていくか?

大気の循環 低気圧(空気が上昇・赤道直下で最も発生)⇄高気圧(空気が上昇・極点で最も発生)
緯度30°〜60°グリーンベルト形成(自然の恵み)

空間を作り出す ⇒ 人間の本源的な喜び
自然からのメッセージを受け取り、創造力をもって調和させる

美しさ ⇒ 人間のエネルギーUP

農の師匠92才のおばあさん
カンナ(球根)→雑草防御、虫を集め受粉促進
アヒル→2千匹/日の虫を補食(コオロギ/キャベツ食害等)
ツバメ→雲霞補食、糞/雑草制御(田んぼにロープを張り渡すだけでよい)

100㎡→家族4人分の野菜栽培
   ⇒ 広すぎるとかえって生産性が落ちる事が多い(目が行き届かない/自然のサインを見逃す)
土づくり→10年かかる ⇒ 小さく始め、10年後から拡張可能

ゴミは創造力のない人間が作り出す

都会→情報の受け手が多く、発信しやすい → 創造力、表現する事 ⇒ 芸術+教育+人とのつながり

多くの先駆的permaculturelist
⇒ 自らの体験・実験・試行錯誤を人々に伝えていく、問いかけていく、繋がっていく姿勢をもっている

未来に向けて自分は何ができるか?


●私たちはどういう方向を目指すか??
地球のガーデナー(守る人)をパーマカルチャーで実現した。常識の中にいない人を攻撃することは、芽を摘むことになる。パーマカルチャーは常識と戦うことになる。変革の時代。

・そこにある素材、エネルギー、生物を使っていかに住みやすい環境を作り出すか。
・ゴミという概念をなくす→全てが資源→常識の枠を外す。
・自らが生産者となって、地球環境に貢献するスタイルを考える。

地球はあらゆる生命が生きることができる環境を提供している。大地は生かそうとしてくれている。それにどう応えて生きていくか。でも、それに応えていくには、あまりにも生物間の関係性を知らなさすぎる。いかに自然からのメッセージを受け取ることができるか。

自然と調和した空間を作る。


●デザインについて
「Designer's Manual」ビルモリソン  基本的な事柄をpermacultureの視点で把握・理解する
→伝統文化、自然の仕組みを生かした農業

バウハウス(ドイツ) 建築表現 パウルスキー、カディンスキー

デザイナーの目的とは?
調和(機能+美しさ)、クライエントを満足させる、平等(for 90%-金持ち以外の人)
*「世界を変えるデザイン展」 (英題「Design for other 90%」)

「革命について」アンナハーレント
創設の行為のみが永続性をもつ
      → 本質を理解し表現したもの
      ↓
クリエーション ⇄ イミテーション


   芸  術

表 現

非生物        生 物
  
    理 解

  科  学