第三回講義録 ホリスティックな身体観・健康観・とコミュニティ

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■日時:2008年6月10日 18:30~21:00

■場所:環境パートナーシップオフィス

■講師:
・設楽清和(パーマカルチャーセンタージャパン代表)
・安珠(ボディワーカー、アロマグルーヴ主宰、日本ホリスティック医学協会運営委員)

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■講義内容

1.身体とコミュニティ(設楽清和)

まず、設楽さんより お話がありました。

以前、身体は作業を行うという目的のための道具であった。
しかし、機械がほとんどの作業を行うようなった現代では身体そのものが目的となっている。
例えば、薬や医療を施して身体を健康にしたり、高価な衣服をまとって身体を美しくすることが目的となりそのための投資がビジネスとなっている。
また、日常から生産行為が減り、創造、自己表現の喜びが減ってしまったため自分の身体を鍛えたり、痩せたり、爪に色を塗ったり、美しく着飾り、変化、表現することで、それらの喜びを得ているようにも思える。

これからの身体は、自然のメッセージを受け取るセンサーにするべきではないか。
また、空洞化してしまった「ことば」に代わって嘘のないコミニケーションの媒体として使用するべきではないかと思う。

2.ホリスティックな身体観・健康観とコミュニティ(安珠)

次に安珠さんから「コミニティと身体」について話がありました。

植物の香りが人間を癒すことに興味が湧いてアロマセラピーを学び、仕事をするようになった。
ホリスティク医学のホリスティックとは、全体(whole)とか統合という意味で使われていて、心と身体、食べ物、環境等の全体を考えるという意味だと思う。
対する西洋医学は心と身体は別のものだという心身二元論が基本であり、日本の現代医学はほぼ100%この考え方で進められている。
そもそも、学校でならったことの根底に心身二元論的な哲学があるため、医学に限らず現代社会のほとんどのことがらは、二元論なパラダイムで動いている。
このため、例えばアロマセラピーを学んでホリスティックに人の身体を癒したいと思った人がいざ社会で開業したり働いたりすると、二元論的に進めざるをえず「アロマセラピーなんて嫌い!」となってしまうことがあるので、自分が二元論的パラダイムの中で暮らしているということを自覚することも大切だと思う。
自分の感覚を取り戻したり、自分の感覚を信じること、そもそも自分で感じるということがホリスティックな治療なので、病院で患者さんにアロマを施術する際には、まずこの感覚を持ってもらうことが最初の治療になる場合がある。
様々あるホリスティック医学に共通することとして、人間の体質は人それぞれであるという「体質論」を持っていて、それに合わせて治療するということがある。

IMG_2077.jpgホリスティックな考え方を基にしたコミニティや社会に進んでいく時に、身体には限りない可能性がある。

自分が何をしているか知れば、自分がやりたいことが出来る。
(フェルデンクライス氏のことばより)

最後に10分程全員で身体を動かすワークを行った。
骨盤や背骨、首を少しづつ動かしただけだが、やった後、座っている姿勢が楽になったという人がけっこういた。
これは赤ちゃんがどうやって動き方を学んでいるかを研究して、自分のひざの病気を治してフェルデンクライス氏が考案したフェルデンクライスメソッドのワークだそうです。

■講義資料

ホリスティックな身体観・健康観とコミュニティ(PDFファイル 214KB)

■受講生の声

【印象に残ったこと】

  • 「身体とコミュニティー」という切り口はとても面白いと思った。身体を媒体として捉え、つながっていく考え方は自然と調和した持続可能なコミュニティーを考えていく上で不可欠な視点だと感じた。

  • 自然とのつながり、自然との一部であることを気づく(精度が落ちているセンサーを元に戻す)には、結果ではなくプロセス(身体の内に意識を向け言語化してみること)に集中することなのだと思う。

  • 文明の進化の分類に興味を持った。

  • 機械的なパラダイムからの脱却。

  • ホリスティック医学とコミュニケーションの大切さ、関係性の深さを感じた。カウンセリング、特に死に関わることのスピリチュアルな部分、話すことの大切さを感じた。

  • スピリチュアルな側面を説明しにくいにも関わらず丁寧に説明できるバランス感覚が良かった。

  • 今読んでいる本に、身体の痛みをよく観察すると例えば昨日の怒りや恐れであることが分かる、と書いてあった。まさに今日の講義のホリスティックパラダイムだと思った。

  • アロマを学んだ後に再び旧パラダイムの社会で仕事をすることになり、アロマが嫌いになった話が印象に残った(自分の似たような体験をしたので)。

  • オイリュトミー(衣装の写真、エーテル体アストラル体、人間が物質化していく)の話が面白かった。

  • 「自分自身を発見できる時間と空間を与えてあげる」、「感じることは自由である」、「身体を通して学べることは自分で発見してください」という指摘がとてもよかった。

  • 「自分が何をしているかが分かればやりたいことができる」という言葉が印象的だった。身体だけでなく心も同じだと感じる。

  • 感じることを通じて身体、健康のことを考えることができてよかった。身体は自分の一番身近にある自然だと改めて思った。

  • ぼんやりと感じていたことがかなり明確になった。センサーとしての身体を取り戻すというテーマが自分の中にあり、ネイディブの知恵や民間医療にも興味があるのだと思う。

  • 「Elusive Obvious(捉えどころない明白なもの)」という言葉がとても印象に残った。以前からも身体は自分のものなのにその身体の全ての感覚が自分では感じられていないと思っていたので、それが言葉として入ってきて、今まで自分の感覚がつながったと思った。

  • 自分は身体について知らないことに気づいた。

  • 身体を意識するって今まであまりやったことがなかった。どのように身体の意識からの気づきを得ていろいろなことに応用していくのか、考えていきたいと思った。

  • 身体のあり方を気づくことの気持ちよさに気づきました。

  • 最後のボディーワーク、ほんの10分間だけでも注意して自分の身体に耳を傾けてみると変化がわかることにびっくりした。自分の感覚を信じ、認識していこうと思う。

【疑問、深めたいこと】

  • ボディワークについてもっと知りたいと思いました。

  • ボディワークで実感を深めていく方法をもっと知りたいと思います。

  • 興味があったフェルデンクライスについてお話がうかがえてよかった。

  • もっと自分の心身の事を知りたいと思いました。

  • 体を感じるワークをもっとやって見たいと思った。

  • センサー、感じることをもっと深め、自分が今感じる疑問を考えたいと思います。

  • 身体をセンサーにして自然とつながること、感覚を研ぎ澄ますことによって、とても大きな可能性があることを感じて、やって見たいと思っています。

  • 「時間をとって感じること」を心がけたいと思いました。

  • 体をコミュニケーションの媒体とするときの方法をもっと学んでみたいと思いました。

  • 以前、アーユルヴェーダを習っていたが、また本を見直して日々の生活に取り入れたいと思った。

  • 身体の観察方法、食と身体の変化など今後、より知識を深めていきたいです

  • シュタイナーに関心を持った。オイリュトミーも体験してみたい。

  • シュタイナーは1人ですべての哲学、農法、医学を確立したのか?

  • 学校は何のためにあるんだろう?無意識下にもつパラダイムはどのようにして何のためにプログラムされているのかを考えていきたい。

  • 自分の生きている社会のパラダイムについて、その根本を自覚したいと思いました。そこにテーマを絞った回があってもよいのでは。

  • 機械論的な捉え方とホリスティックな捉え方が対抗するものなのか悩みました。双方の特長とか良さをいかに統合するかなのかなぁと。

  • ホリスティックな捉え方は自分にとって当然のことになりすぎていて、多くの人がそうではないという意識がうすれていた。自分でも代替療法について発信していこうと思った。

  • ホリスティックな見方とコミュニティ作りを具体的にどう生かしていけばよいか?

  • 今後のコミュニティにおける医療のあり方として、ホリスティック医療の必要性を感じました。また農村における医療の現状などが気になりました。

  • からだとコミュニティってなんだろう、わからないなぁ、やっぱり。

  • 自然治癒力を高める事、各自の依存のない医学文化の発展。

  • 人間観、世界観のコミュニケーションのあり方を深めたい

  • 「コミュニティのヒーリングの力を高める」というアプローチの様々な可能性について、ネパールのコミュニティやチベットの伝統医療にかかわりながら探究。

  • 体と心の健康と環境の健康とつなげていくことを追求していきたい。

  • 霊的とは具体的に何なのか知りたいと思いました。

  • 臨床家としての体験にもとづいた具体的なエピソードを聞きたい。

(レポート協力 中西 一登さん)

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