第二回講義録 サステナブルコミュニティとしてのエコビレッジ

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■日時:2008年5月13日 18:30~21:00

■場所:環境パートナーシップオフィス

■講師:
・設楽清和(パーマカルチャーセンタージャパン代表)
・古橋道代(木の花ファミリー、日本エコビレッジ推進プロジェクト代表、Global Ecovillage Network日本大使)

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■講義内容

1.エコビレッジに必要なもの(設楽清和)

導入として、15年もの長きに渡りエコビレッジを見てきた設楽氏よりエコビレッジについて最近考えていることを紹介。

・エコビレッジの『エコ』とは何か?「エコ」という言葉が一般化し環境への関心も高まっているが、同時にこの言葉が陳腐化、形骸化している。
パーマカルチャーの目的は世界中を森にすること。そうした自然の側から自然を考えることが必要ではないか。

・これからは、詩つまり自分を表現することとエコとが結びつくのではないか。生きることの意味を理解し、自分にしかできない方法で詩的に表現することで、自然と調和して生きるということが見えてくるのでは?

・エコビレッジでは「共有意識」を大切にしている。自分を超えたものとのつながりを感じること。自分の持っている物をつきつめて、それを超えて行くことで共有すべきものが明確になるのではないか。

・多くの人が、自然に配慮して小さな努力を重ね続けても何も変わらない日常の中で疲弊してしまっている現代を危惧している。エコビレッジに希望を感じている。

2.エコビレッジって何?~自然と調和して生きる暮らしへ~(古橋道代)

DSCF2758.jpg◇エコビレッジってどんなイメージか聴衆に尋ねてみると
・環境に配慮した人々の集まり
・同じ目的意識を持って集っているイメージ など

◇エコビレッジとは?
地球も人間も共に幸せに生きるためのコミュニティ
大切な4つの柱は
1) 環境に負荷のないデザイン
2) 地球の経済
3) あらゆるものとのつながりを感じられる社会
4) 包括的な世界観

◇環境面から見たエコビレッジ
・エコ建築 自然素材の活用、自然素材&太陽光、改修・集合住宅
・持続可能な食料生産
・適正技術 太陽光・熱の利用、エネルギーの自給、汚水処理システム
・ 災害復興 津波からの復興再生 スリランカ、サルボダヤの津波からの復興
・自然再生 クリスタルウォーターズ
 人間によって荒廃した土地に、再び人間が住むことにより、生態系の豊かさを取り戻した

◇社会面から見たエコビレッジ  
・コミュニティの創設と多様性の享受 フィンドフォーン共同体
 共通の価値観(グルー)の共有 スーパービジョンの導入など
・コミュニケーション・スキル(意思決定)とファシリテーション
・ 個人のエンパワーメント(勇気づけ)とリーダーシップ
・ 健康と癒し ベジタリアンの食事、カウンセリングの仕組みの確立、代替医療など
・ ローカルとグローバルの超越
・食の共有

◇ 経済面から見た世界のエコビレッジ
・ グローバル経済から持続可能型へ
・ 道理に合った暮らし方
・ コミュニティ銀行と通貨
・ 社会的企業
・ 社会的な企業のための制度と資金  税金がとられないしくみ
・ 収入源、分配、支出  エコビレッジによりそれぞれ 
 共有のお財布のところもあれば、個人のお財布のところもある
 仕事もエコビレッジの外で行うところと、エコビレッジの中で行うところもある

◇ 精神面(世界観)から見たエコビレッジ
・ ホリスティックな世界観
・ 自然とのつながり
・ 気づきと意識の転換
・ 創造性と芸術
・ 社会との積極的なつながり→「内」なる気づきを「外」の社会変化へ

◇木の花ファミリーとは
 インテンショナル(意図的な)・コミュニティ。
 古橋さん自身は1年以上暮らしている

◇ 環境面から見た木の花ファミリー
・ 持続可能な食糧生産
 微生物の有効活用:木の花菌と呼ばれる微生物を使う
 米、野菜、家畜  種まきから圃場までいっさい薬を使わない
・ ふじのみや市民環境会議への参加

◇ 社会面から見た木の花ファミリー
・ 心身のケアと自然療法 玄米菜食と農作業により、生活が規則正しくなる。薬やたばこをやめられる。自らの心を見つめ、病気の原因に気づくことで、根本から回復
・子どもの教育 血縁にこだわらない子育て、みんなの子供、みんなが親、みんなが兄弟
 けじめのある生活やしつけ、6歳以上の子供は地元の公立学校へ進学
・ NPO法人青草の会 心身のケアを提供、グループホームの運営、障害者の自立支援など
・ 市役所との市民協働 有機農業実践講座、自然を楽しむエコ菜園講座など
・ 社会に向けた取り組み 木の花体験ツアーや企業研修、富士山エコビレッジプロジェクト、心のケアセンター開設など

◇ 経済面から見た木の花ファミリー
・ 収入 基本的な収入源は、有機農業(収入の85%)
 米、野菜、雑穀、果実、ハチミツ、卵、加工品(弁当、穀物、餅、クッキーなど)
・ コミュニティ内のお金の扱い
 収入は均等に分配、木の花ファミリーは法人ではない(個人事業主の集まり)

◇ 精神面から見た木の花ファミリー
・ 魂を磨く 毎日のミーティング(20:30〜課題を終えるまで)、感じたこと・発見したこと・心の詰まりの共有など
・包括的なアプローチ ワンネスの世界=全ての命はつながっている、畑を耕す前に心を耕す
 所有しない、執着しないなど
・ アートを通した精神面の表現
 木の花の心を手作りの音楽を通して伝える
 絵やイラストによる心の表現 など

■Q&A
Q1:木の花ファミリーの共通の価値観(グルー)はなんですか?
A:調和。世の中のために生きること。

Q2:木の花ファミリーに住む人々それぞれが自分を映す鏡になるという話を伺ったが、今後人数が増えるとそれは難しくなるのではないか?
A:現在の住人は、50名で不都合は感じていないが、今後人数が増えると変化していくこともあるかもしれない。 

など

(レポート協力 戸嶋令子さん)

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